(B004)親の死亡後のがん保険、ゴルフ会員権の解約 経験より
はじめに
今回はがん保険とゴルフ会員権の解約についてまとめます。
故人の財産の調査により、預貯金の他にも財産保険やゴルフ会員権などの財産が判明することがあります。私の例では、がん保険やゴルフ会員権がありました。
生命保険は死亡保険金請求対象でしたが、がん保険はがん以外の病気は対象外なので、解約となりました。
1.ポイント
A 故人が入っていた保険(支払いに該当しなかったもの)解約は、代表相続人が解約した。
B ゴルフ会員権の解約も代表相続人が解約した。解約の方法は、私の事例では3パターンあり、1つを選んだ。
2.具体的説明
A がん保険の解約
父が入っていたがん保険は、癌以外での死亡では保険金は出ない契約でした。
手続きには
保険会社が指定する書類、
亡父の「全部事項証明」(除籍)、
代表相続人の実印捺印、
印鑑証明原本が必要でした。
この手続きを経て代表相続人の口座へ返戻金が振り込まれました。
B ゴルフ会員権の解約
ゴルフ会員権の処分は会員権市場で売却するが想像されると思います。しかし、亡父の会員権は市場での売値が付かないものであったので、ゴルフ場への解約手続きによって処分することとしました。
亡父が持っていたゴルフ会員権は契約時に45万円を預託金として納めていました。ゴルフ場に解約の問い合わせをしたところ、以下のどちらかを選べとのことでした。
①25年後(!)に預託金を45万円返却。
② 4万円をゴルフ場が支払い、預託金を放棄する。
要するに全額返却する気がない仕組みになっていました。仕方がないので私は②を選びました。
ゴルフ会員権の解約の書類は保険とほぼと同様でした。
手続きにはゴルフ場が指定する書類、
亡父の「全部事項証明」(除籍)、
代表相続人の実印捺印、
印鑑証明原本
が必要でした。
これに会員権原本、
手帳式の会員証、
専用のネームプレート
を返却せよとの事でした。
会員権の原本は残っていたので送付できましたが、その他は紛失していました。これらは紛失届を出すことで済みました。
この手続きを経て代表相続人の口座へ返戻金が振り込まれました。
なお、保険の解約金、ゴルフ会員権の解約金どちらも相続財産となりますので、通帳への印字は確実に行い、分割協議時には忘れずに提示する必要があります。
3.補足
亡父のがん保険は、契約者が父で主契約者が母でした。
仮に母ががん保険を継続する場合、父が死亡した後に母が主契約者になる手続きが必要になります。
これを確認しておかないと、入っていると思っていた保険に入っていなかったことになりかねません。
また、引き落とし口座を、故人の口座から他の口座への変更することも必要になります。
あるいは、これを機に母の保険を解約しようと考えていた場合、手続きをしないと保険に引き続き入ったままという事も考えられます。
この契約変更については、保険会社から連絡が来るかと思いますが、認識しておく必要があります。
なお、保険の解約については、記事番号A010も参照してください。
これらを含む手続きの詳細は、書籍を参照してください。
4.最後に
上記の解約は代表相続人の印鑑証明書の原本が必要でした。
亡父が購入していた墓地の返却にも印鑑証明書の原本が必要でした。
このように、役所で取得する書類は多めにとっておいておく必要があります。
詳細は記事番号A008を参照してください。
これらの手続きは郵送で済みますが、書留とするように言われることがあります。
郵便局に行くのは面倒なので、「レターパックプラス」で済ませるように交渉してみましょう。
以上は個別に問い合わせればわかる事ではありますが、皆さんの予備知識が増え、行動がスムーズになることに役立ててもらえれば幸いです。
おまけ
ここで下記の本を紹介させてください。「相続で絶対モメない遺産分割のコツ 言葉・空気・場の読みまちがいが命取り!」という本です。
メインは遺産分割協議についてですが、老親が「亡くなる前にできる事」も書いてあります。将来相続に関わる人の入り口としてお役に立てるものと確信しております。よろしければこちらから。
また、この本を説明した記事もありますので、そちらも参考にしてください。
※このブログの記事について、読んでいただきたい順番(カテゴリ毎)にリンクを並べたページはこちらです。こちらを起点として各記事をお読み頂くとよいかと思います。