相続の経験をまとめます。

老親を亡くした後の手続き、相続のトラブルや様々な経験を通し、知恵をまとめます。記事のリストは上のタイトルをクリックしてください。

(C002)葬儀を経験して

(※2022.10.24記事更新。細部の追記などと、記事の一部を他の記事と統合)

今回は、父が亡くなった時に経験した葬儀の流れを記載しておきます。
今回は「ポイント」を挙げません。こんな流れで、こういう事例もある、という視点で読んでください。何かの参考になればいいのですが。

私の事例は、家族の前提条件(記事番号A001~A003)にあるように、母は認知症であり、葬儀の仕様について意見を出してもらうことはしませんでした。

 

1.死亡直後


親は入院先で亡くなりました。
その病院からは、「自分たちで葬儀屋等の手配をしてくれ」との指示がありました。
※病院勤務者と葬儀屋が手を組み、その葬儀屋に誘導するようなことはありませんでした。


故人は、地元の葬儀屋の会員になっていました。私は、農協の葬儀は費用が妥当という噂は何となく耳に入っていたが、父が会員&実家に近いという理由だけで地元の葬儀屋に決定しました。費用がどうなるのか、一抹の不安はありましたが。(その結果については記事番号C001を参照ください。)

 

父は、死後のことについて、他にも私たちに配慮を行っていました。

実家に近い葬儀屋の会員になっていた他、生前に墓地を購入し、外構を完成させることまで行っていました。


しかし、その配慮が遺族にとって思わぬ負担になってしまう場合があることを自分の例で実感しました。何が負担なのかは今後記述していきます。記事番号C003に書いています。

 

2.業者との打ち合わせ


業者が決まれば、その業者の斎場にある霊安室に遺体を安置し、葬儀のスケジュール決めと仕様の打ち合わせとなります。


決める主な内容は以下でした。
・喪主 自分の例では、兄とした。

・葬儀のスケジュール;遺族の予定で決めるのはもちろんだが、火葬場の空き状況に合わせる場合もあります。
・葬儀に参列する人数、通夜等に来場する予想人数→会場の広さを決める
・通夜の方法、香典返しの品物
・火葬場までの遺族の移動手段
・花輪の仕様と数量
  喪主、親族が出すもの。
  親戚や会社などから注文があったが場合の花輪の仕様・価格の指定

・故人の遺影

〇霊柩車の仕様
〇祭壇と装飾
〇故人に着せる衣装と装飾品

〇骨壺
〇遺影用のフレーム

など

 

〇の物は、葬儀屋に提示されたものをその場で要否やそのグレードを決めていきます。
高級すぎず、安っぽすぎずで選んでいくことになるかと思います。


葬儀屋は葬儀の原則や故人への気持ちを考慮して勧めてきます。
説明や言われを聞くと、何でも必要に思ってしまいます。
何でもそれに従うと費用は積算されていきます。


1アイテム数万円単位で積もり積もっていき、仕様と金額が決定します。

 


3.親戚への連絡


親が亡くなったこと親戚に伝えていく作業で、気づきにくいが必要と感じた事を書いておきます。何よりも最初に連絡先リストがないと連絡できませんが。。

a伝える項目
 伝える項目は
 ・親が亡くなったこと
 ・葬儀の日程・場所
 に加え、
 ・花輪を準備する際の種類と金額
 も準備しておきます(葬儀屋から言われる)。花輪等を希望する人へ金額をこの時点で明確にする必要があるからです。

b決める事
 連絡の際には
  ・葬儀への出席の可否、
  ・花輪を希望するか
 をその場で決めてもらわなければいけません。
 いきなりとなりますが、そうならざるを得ません。

 この結果から

  ・葬儀の出席者と葬儀スペースの規模感をつかむ

  ・花輪の手配を葬儀屋へ伝え、葬儀までに間に合うようにします。


 花輪には頂いた人の氏名や社名などを書きますので、誤字がないように書面で提出す る必要があります。葬儀屋が専用用紙を用意していると思います。

 高齢の方は最初に訃報に驚き、話を聞き取ってもらう事が少し苦労するかもしれませんが、似たような事例を経験しているのか、その後の話は案外スムーズだと思います。

4.葬儀

葬儀は、仕様が決まってしまえばあとは葬儀屋にお任せの流れ作業となります。
来場者へのあいさつなどは行う必要はありますが、式の多くは葬儀屋の指示に従えば大丈夫です。
この間に故人へのお別れをしっかり行いましょう。

その一方で今後のこと、必要書類取得の段取りなどを考える時間を取っていきましょう。カテゴリーBの記事も参考にしてください。
1冊のノートを用意し、すべてを書き留めていくと良いと思います。


自分の事例の時は、新型コロナの真最中でした。
親の兄弟は高齢でもあり、来ることができませんでした。
その結果、葬儀に参列する遺族は計5人だけでした。


これは予想できたことなので、私は葬儀会場を小部屋にしたかったが、

兄は「親戚が来るかもしれない」と粘り、30人程度が参列できる会場となりました。

火葬場まで行く手段もマイクロバス(費用25万円)も手配する結果となり、これを5人で使うこととなりました。

これも兄の主張(C001参照)の結果です。

 

5.会社への考え方 自分の場合


私の勤務する会社は、葬儀場から20分程度の近さでした。
私は、会社へ香典や花輪は遠慮する旨事前に伝えておきました。


今まで会社同僚のご不幸の掲示を何枚も見てきましたが、
最近は‘葬儀は家族葬にて執り行いますので香典、花輪は遠慮させていただきます’という記述が多くなってきたので、私もそれに倣いました。

 

正直なところ、葬儀に際し会社のことまで考えたくありませんでした。
加えて勤務先の上司は年下だし、部下の親の葬儀は未経験のようなので、手を煩わせないようにとも考えました。


また、特殊な性格の兄、そして、人数に不釣り合いに大きくなった会場などを会社の人に晒したく(あえてこう言う)ないという考えもありました。

 

6.葬儀の終わり その後にも香典を頂くことが多くある


火葬が終わり、埋葬許可証をもらい、葬儀場に戻ると葬儀は終了します。
その後に香典返しの手配、費用清算があります。


お骨は、火葬当日に生家に連れて来て、祭壇や灯篭を設けたところに1ヶ月安置し、その後納骨となります。

 

香典は、長期間にわたって送られてきます。亡くなった事を人伝に聞く人も多いからです喪中はがきで初めて亡くなった事を知る人も多いので認識しておいてください。
そのたびにあまり間をあけずにお返しの手配をしていく必要があります。礼状(書式がある)を添えて。

 

この記事が何かの参考になれば幸いです。

 

おまけ

ここで下記の本を紹介させてください。「相続で絶対モメない遺産分割のコツ 言葉・空気・場の読みまちがいが命取り!」という本です。

メインは遺産分割協議についてですが、老親が「亡くなる前にできる事」も書いてあります。将来相続に関わる人の入り口としてお役に立てるものと確信しております。よろしければこちらから。

 

※このブログの記事について、読んでいただきたい順番(カテゴリ毎)にリンクを並べたページはこちらです。こちらを起点として各記事をお読み頂くとよいかと思います。

 

nanahei.hatenablog.com