相続の経験をまとめます。

老親を亡くした後の手続き、相続のトラブルや様々な経験を通し、知恵をまとめます。記事のリストは上のタイトルをクリックしてください。

(C001)葬儀屋選びについて 費用面より経験者が考えた事

1.はじめに

 

このブログを開くと、親への敬意のかけらもなく、金のことばかり書かれている印象を持ち気分を悪くする人は多いと思います。

亡くなるまでは親を敬って楽しく過ごし、亡くなったら手厚く送ることに専念したい、お金のことはそのあとでいいではないか。そう思うのは当然です。自分もそう考えていました。

 


しかし、葬儀には額はともあれお金が必要なのが現実です。そして、その後に遺産分割協議が控えています。

 

葬儀は故人に別れを告げる儀式であり、敬意をもって臨まなければなりませんが、気になるのが費用だと思います。遺族が望む満足が得られ、かつ料金は安いに越したことはないと誰もが思うでしょう。


読者の方がその可能性を大きくできたら、と考えています。

 

1.ポイント

 

費用面で重要なのは、以下の2つだと思います。


A  葬儀の仕様は限られた人で決めてしまう。その際に遺族間で意見の対立は避ける。
    理由;この時点で、対人関係で余計なエネルギーを使わないため


B  業者選びを適切な業者にする。
    理由;もちろん、費用の節約です。

 

2.説明

 

  A  葬儀の仕様の決め方


故人の葬儀をどのようなスタイルで行うか。それは遺族が葬儀屋と打ち合わせて決める必要があります。
その時には遺族や兄弟はもちろん、親戚等の意見がいろいろ出るかもしれません。しかし、葬儀の仕様は遺族の中心である子供の考えを軸に決めるのが良いと私は思います。


いわゆる「直葬」でなく、また、地域の習慣に明らかに背かない葬儀の形になっていれば、誰からも文句は出ないと考えます。費用を払うのは直接の遺族である子供たちなのだから恐れることなく臨めばいいと思います。

 

仕様の詳細を、遺族で1つ1つ決めていく際には、意見が割れることが多く出てきます。ここでエネルギーを費やすことはやめたほうがいいと思います。

1つ1つ話し合って決めていく中で、お互いに理性を保ち最後まで協力体制で行けるでしょうか。

遠い道のりの始まりである葬儀の段階で遺族間の感情をこじらせてしまって、遺産分割協議の時に影響することのないようにする必要があります。

 

私の場合は、葬儀後の事や兄の特殊な性格を踏まえ、葬儀の仕様決めの時に余計なエネルギーを使うことを避けました。その結果、葬儀は豪華になり、見栄えはよかったのですが、費用がかさむ結果となりました。

 

葬儀屋は生前父が「会員」となっていた地元の業者とし、打ち合わせを開始しました。兄はコストを考えなく、状況を熟慮せず過剰に世間体を気にする考えであり、次々と費用が高くなっていきました。

そのなかで兄と意見の食い違いをいちいち説得することをしたくなかったので、いくつかの部分を妥協しました。その結果、葬儀関連費用は200万円を超えました。

 

  B  業者選び


上記のようなことは程度の差はあれ、どこの家でも発生するでしょう。
その時に、もともと良心的な業者の枠組みの中ですべてを決めていけば、少しくらい高くなっても金額は抑えられる。私は、自分の失敗を通してそう考えました。

 

ではどこにするのか。

【この考えの根拠は私が体験した内容ではありません。ネットなどから得た情報となりますのでご承知ください。】

葬祭業者の分類は、次の3通りのようです。それぞれの事情・考えより、選ぶことになるかと思います。

 

①葬儀社仲介会社から選ぶ
イオンのお葬式、よりそう など。
これらの会社は、価格の情報が多く、事前に情報が得られます。

この会社を経由して提携する葬儀社を自分が選び、そこが実務を行う方式です。
実家に近い、アクセスが良いなどで選択肢がありますので、

自分に都合の良い業者を選べると思います。

 

②JA葬祭
良心的な価格と聞いたことがあり、自分が出席した葬儀ではJAは多かった気がします。
業者が持つ葬祭場から実家に近いところを選んでそこに依頼しますが、

葬祭場の数が少ない(自分の実家で考えた時)ので、

実家に近いところがあればラッキーかもしれません。
実家と葬祭場は近いほうがいいですので。

 

③実家に近い業者
自分が利用した業者はよくやってくれましたが、やはり高価格だった気がします。
しかし、そんな業者ばかりではないでしょうから、可能であれば事前に見積もりを取り、有効であれば選択肢となるでしょう。

知人は親が亡くなりそうな段階で業者に「合見積」を取り、業者を決めました。

 


実家と葬祭場は近いほうがいいです。実家に近い場合、葬儀の一連で残された老親を連れて会場へ通うのが楽ですし、実家に忘れ物等があってもすぐに取りに行かれるのは大事です。

噂でよく聞く話で、病院と葬儀業者が手を組んで、その業者に誘導するということは私の事例ではありませんでした。

しかし、予め葬儀業者をいくつか考えておくことは、そのような場合に備える意味でも重要と思います。

 

以上は私の経験と考えでしたが、私の場合、コロナの影響で親戚関係がほとんど葬儀に来ることができませんでしたので、このようにできたのかもしれません。

 

3.最後に

 

葬儀の業者や仕様決めは、各家で事情は大きく異なりますので、簡単に進められないことが多いと思います。
しかし、葬儀費用と遺族間でのいらぬエネルギー消費(現段階で)を防ぐという点は私の事例では重要と考えました。


エネルギーとお金は、遺産分割協議の時に取っておきましょう。

 

以上、どなたかの参考になれば幸いです。

 

おまけ

ここで下記の本を紹介させてください。「相続で絶対モメない遺産分割のコツ 言葉・空気・場の読みまちがいが命取り!」という本です。

メインは遺産分割協議についてですが、老親が「亡くなる前にできる事」も書いてあります。将来相続に関わる人の入り口としてお役に立てるものと確信しております。よろしければこちらから。

また、この本を説明した記事もありますので、そちらも参考にしてください。

 

 

※このブログの記事について、読んでいただきたい順番(カテゴリ毎)にリンクを並べたページはこちらです。こちらを起点として各記事をお読み頂くとよいかと思います。

 

nanahei.hatenablog.com