相続の経験をまとめます。

老親を亡くした後の手続き、相続のトラブルや様々な経験を通し、知恵をまとめます。記事のリストは上のタイトルをクリックしてください。

(D003) 遺産分割協議 経験談 第1回提案

 いよいよ遺産分割協議交渉が始まりました。その1回目提案内容とその結果を書きます。

 

今までの記事(A001、A002、A003)で述べてきたとおり、母は認知症です。
よって、母に成年後見人をつけた上で協議をすすめる必要があります。
しかし私は、その前段として兄弟で分割の方向性を話しておく必要があると考えて行動をはじめました。

 

1.第一回提案の考え方


今後の母の介護費用が未知なため、資産を母の介護後費用として確保する。
このため、今回は兄弟で財産をもらわない考えとしました。


具体的には、
・不動産は母が相続。
・兄は引き続き今の家に住む。
・預金は全て母が相続し、介護費用を確保する。
・車は兄が相続
としました。

 

2.兄の反応


第1回提案を私がしたが、兄は良いとも悪いとも明言しなかったが、反対ではない表情だった。
初めての提案なので、そのような反応は当然だろう。
兄はそのまま実家に住み続ける意思は確認できた。

その後何回か話をしたときの兄の反応は以下。
・私の説明にのみ何らかの反応をするだけに終始。
・相続の知識を自分で習得する事はない。
・前回渡した資料も出してこない。説明内容を理解せず忘れている。
・決めごとをしようとすると、「何とも言えない」で全て終わらせる。
・自分が遺産の配分についてどうしたいのかという意見の発言は一切ない。
以上より、兄からはこれからの遺産分割協議を進めていくうえで何の意見も持っていないことが確認できた。


上記に加え、幼少の時より現在までの兄の行動、会話内容から、兄は以下のように考えていると推測しました。


私に対しての感情
・父の介護をすべてやらされたことを恨んでいる。
 よって、そう簡単に私の言うことを聞くつもりはない。

 

兄の現状(暮らし面)
・今も実家に住み続けることができおり、何の不自由もない。
・実家から出る場合では自分が金銭的に不利になる。
・自分は会社員であり定期的な収入があるので、当面は金に困っていない。
 よって相続を解決しなくても当面は困らない。
・時間稼ぎが得策。

 

兄の内面
・相続が初めての経験なのでどうしていいものかがわからない。
・しかし自分で知識をつけるのは面倒&できない。
・知識量に差があることを私に知られたくない。
・昔から家の面倒ごとは私が解決しており、兄は何もしていない。
 今回も私が動いて解決することを期待している(ここでも依存体質)。
・兄は、私が兄にとって良い案を提示するのを待つ考えである。
・しかし、知識の差を利用し、私のほうが有利な条件となるのを警戒している。
 だけどそれに理論武装する気と能力は兄にはない。
・その後の展開は特に考えていない。

 

3.提案の変更


この協議と並行して行っていた母の財産調査が進むにつれ、母にもある程度の財産があることがわかってきました。
第1回提案では、母に資産が集中し、場合によっては母の死亡後の相続(2次相続)の時に相続税が発生してしまうかもしれないことがわかってきました。


よって、協議案を変更することを考えました。


その内容は次回に記載します。

 

4.おわりに


相続という、誰もが経験するものについて、誰かの参考になるようにと
私の遺産分割協議の事例を書いてますが、特定の人を悪く言う内容が多くなってしまいます。
そのような自分が嫌になります。
シンプルに手続き関係と関係者のやり取りだけを記載したほうがいいのか。
しかしそれでは交渉内容の趣旨が見えず、読者が理解できない記事となるのではないか。。
ここが現在定まっていません。
今後の記事の軸がぶれる事もあり得ることはご理解をお願い致します。

このブログは特定の個人を非難する目的ではなく、皆さんにこのようにならないようにという気持ちだけはご理解いただきたいと思います。

こちらを参考まで上げさせてください。(記事番号D009もご覧ください。)

この本の紹介ページはこちらです。

 

nanahei.hatenablog.com

※このブログの記事について、読んでいただきたい順番(カテゴリ毎)にリンクを並べたページはこちらです。こちらを起点として各記事をお読み頂くとよいかと思います。

 

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