相続の経験をまとめます。

老親を亡くした後の手続き、相続のトラブルや様々な経験を通し、知恵をまとめます。記事のリストは上のタイトルをクリックしてください。

(D007) 遺産分割協議でトラブルとなり、弁護士と契約した経験(報酬も)

1.はじめに

一般的な人は、余程のことがない限り弁護士と接点を持つ人はいないと思います。
しかし私は契約をする事態になってしまいました。
今回は、遺産分割協議に向けた弁護士との契約に関し、選んだ経緯、契約内容と金額などについて書こうと思います。

 

2.契約の概要

私は、県の弁護士相談を利用して弁護士と契約しました(記事番号D006参照)。
契約時に交わした契約書の概要は 以下の通りでした。
1 成年後見人の 手配 22万円。(認知症の母のために必要。) 
2 遺産分割協議 調停の対応までの範囲で 着手金 33万円 
3 その他実費(申請にかかる印紙代等)が必要。
4 上記のほか 、得られた経済的利益
             300万円以下 16%
             300万円以上3000万円以下 10%+18万円
           (それ以上の決まりあるが省略)

3.弁護士を決めた経緯(2021年3月)

私は、遺産分割協議が決裂したので、いよいよ弁護士に依頼して今後の事を進めていくしかなくなりました。
その時の最大の問題は、費用はもちろんありますが、「どこの弁護士と契約するか」でした。
以前私が司法書士Aとのやり取りの中で「弁護士を紹介して欲しい」と相談した所、「誰でもいいものではないですからね」という発言があり、ずっと気になっていました(この時は知り合いの弁護士は体調不良との事で紹介に至らず)。


私は弁護士に知り合いはおらず、以前入手したチラシが手元にあるだけでした。それは、県の弁護士会が主催する相談制度のものでした。私はそこに電話を掛け、有料の相談を受けることとしました。

県の弁護士会が行う相談制度は2通り、有料のものと無料のもの、そしてそれぞれに昼間、夜間があります。私は有料、夜間のものを選びました。料金は30分5000円でした。

私は紹介された弁護士事務所を訪問し、初めて弁護士というものに会い、自分の事情を説明しました。
※もし相談する際には、事前に背景経緯をまとめておく必要があると思います。時間制限があり、相談内容の漏れを防ぐため。

後日、多少の不安があったものの、その弁護士と契約しました。それしか方法がありませんでしたし、 県の弁護士会の紹介なので、ぼったくりはないだろうと考え、いわゆる合い見積もりは行いませんでした。そこまで行う気力はここに至るまでに使い果たし、残っていませんでした。

4.契約内容と費用について

契約時に交わした契約書の内容としては 項目2に記載した通りです。
念のため、費用の妥当性を調べてみました。結果、妥当であることが確認できました。
1、2はネット上で見られた金額の範囲内。
3は、当然の事
4は、弁護士会でかつて決められいてた(自由化される前の基準となっていた)報酬表と同じ金額であり、安心しました。

私の事例では、私は弁護士を付けますが、兄は付けない可能性が大きそうです。
私の弁護士費用は私が支払い、争い相手である兄は、たとえ協議が終了しても負担しません。
この金額を払ってもメリットが自分にあるのか。考える必要があります。
金が払えず意地と気合で進めるわけにはいきません。

5.契約後の動き

これまでに述べてきたとおり、私の母は認知症です。
遺産分割協議を行う上で認知症の人は、協議をしたり内容の承認はできませんので成年後見人を選任することから始めなければいけません。
選任された後見人が、母の代わりに成年後見人が協議に加わることになります。協議はそれからです。

6.おわりに

以上、弁護士との契約関係についてまとめました。
弁護士の探し方、契約なんて、だれも経験がないと思います。
遺産分割協議について、弁護士に依頼することは迷ううものかと思います。
私がそうでした。この経験がどなたかの参考となれば幸いです。
※費用は私の事例であり、案件の内容などにより異なるだろうことは言うまでもありません。

後見人が具体的に決定し 具体的に動き出すのは いつ?
実際の 協議や調停 が開始されるのは いつ?
そして 実際に決着するのは いつ?
決着した後に 具体的な遺産の整理が完了するのは いつ? 
実は、この記事を書いている9月になっても明確になりません。

弁護士いわく、「ケースバイケース」「自分が経験した事案では、最長2年だった」以上の事は言いません。
弁護士にしてみれば知れが真実なのでしょうが、依頼する側としては、もう少し情報が欲しいところです。

また、これらの費用は私持ちですが、この案件が解決して遺産が分割できれば赤字になる事はない、と弁護士は言っていました。とはいえ、費用のために一旦手持ち金が減ったままというのが現実なのは良い気分ではありません。

今後のやり取り かかった日数 などは 随時更新して行きます。

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皆さんには、私のような軌跡をたどってもらいたくありません。

「相続で絶対モメない遺産分割のコツ 言葉・空気・場の読みまちがいが命取り!」

という本があります。ぜひ参考になさってください。

また、この本を説明した記事もありますので、そちらも参考にしてください。

 

nanahei.hatenablog.com

 

※このブログの記事について、読んでいただきたい順番(カテゴリ毎)にリンクを並べたページはこちらです。こちらを起点として各記事をお読み頂くとよいかと思います。

 

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