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(Z008)ISOとはどんなものか 解説を考えてみました。 その1

1.はじめに


私が携わっていた仕事のことを書きます。ISOとはどういうことか、また、とりあえず運用するためにド素人にもわかるような解説を考えてみます。よろしかったらどうぞ。

2.例示説明-1


あれこれ言うよりも、例示から説明したほうが理解しやすいかと思います。
私の考えなどは例示の後にまとめておきます。

ISOの要点であるPDCAについて、まず、ごく簡単な例示で説明します。

 P計画 「目的」と「目標」と「計画」 何をどうやってやる


目的 うまいラーメンを食べ続けたい

目標
この週末にうまいラーメンを食べる
予算は700円以内

計画
そのために食〇ログを調べる
・ラーメン
・予算700円以内
・○○市付近
というキーワードを入力、評価の高いところをに行くと決定する。

 D実施 実際にやってみる


実施と結果
上記を実施して良さそうな店を決めた。
その結果うまいラーメンが食べられた。
予算も700円以内に抑えられた。
また、行ってみたら、今後は開店時間が30分早くなることがわかった。

 C検証と分析 やってみてどうだったかを考える

検証
計画通りにできた。
分析
今回の計画は良いやり方だった。
やっていく中で問題は生じなかった。
食〇ログの情報は役に立った。

 A行動 次回からどうするのかを考える


良い結果の継続、さらに良くする事
また食〇ログを利用して次の店を探し、またうまいラーメンを食べる事にする。
今度は検索時に味噌のキーワードを入れ、うまい味噌ラーメンを食べることにする。

改善
検索時間を節約するために、検索時に余計なサイトを見ないようにする。

リスクと機会への対応
行ってみたら、今後は開店時間が30分早くなることがわかった。
今度行くときは早めに行き、待ち時間を節約したい。
近所にラーメン屋が開店予定なので、試してみたい。
最近食〇ログの情報に疑問を持つ声もある。良くない店へはなるべく行きたくないので、他の情報サイトも使ってみる事も考える。


この流れもPDCAである事がわかると思います。
規格に出てくる言葉は他にもたくさんありますが、まずは基本的な事のみ入れてみました。
最後に「リスクと機会への対応」という事も入れてみました。実際の行動から考えると理解できるのではと思います。


3.例示説明2

 

PDCAの考え方を会社の活動の流れで表してみます。

 P計画 「目的」と「目標」と「計画」 何をどうやってやる


事業であれば経営計画を策定し、利益などの数値目標を決める。
個人のタスクであれば、いつまでに(納期)、何を、どのレベルまでできるようになる、など。

やらなくてはいけないことを年度や月の目標、納期、期日等で達成するために
どうするかを決め、まとめておく。

作業については、
・作業の目的を明確にする
・やってはいけないこと
・ここをやればうまくいく等

これらを計画に沿った(正しい)手順として文で明らかにすれば良い。(「計画」)

 D実施 実際にやってみる


計画に沿って「実施」する。
実際にやる際には、
・計画通りのやり方でやったのか、
・重要点を外していないで行ったことを証明するための記録を残す。

・もしやっている途中でうまくいかない場合は、みんなで話し合って変更した内容で実施「改善」した旨記録する。

 C検証と分析 やってみてどうだったかを考える


ちゃんと実施されたか「検証」する
やってみた結果、
・悪かったこと;どこを直す
・良かったこと;何が良かった
つまり、次回からもっと良くするための参考をまとめる。「分析」

 A行動 次回からどうするのかを考える


Cの結果を踏まえ、次の活動をどうする(良くしていく)のかを明確にし、「行動」する(改善など)。

どんな会社でも、経営レベルから個人のタスクまで、形は違えどこのような流れはあるはずです。


4.規格との対比


会社の流れをこの程度まとめられれば、その流れが規格項目のどこに該当するのかがイメージでき、規格の理解はちょっとだけ前進すると思います。

規格の当てはめは無理矢理にでも行いましょう。
規格にはあるが社内で該当するものが無いときはこれから対応。
社内にはあるものの、規格と比べて内容が足りなければ会社としての対応を足す。

決して規格を「あるべき姿」として社内を大改造しないでください。費用と手間がかかるだけでメリットはあまりありません。


5.ISOについて 私の経緯など


私は7年弱ISO担当に、その後3年は会社としての事務局として携わった経験があります。
私の会社は、ISO9001を2000年ごろ(自主的)に、その後FSSCを2012年に認証(客先要請で)を取りました。9001取得後の運用は中途半端で、そこから発展することはありませんでした。FSSCの同様でした。私の能力がなかったのかもしれませんが。

工場で携わっていた時、事務局についた当初、またそれ以降も、ISOはとはどういうものかがわからず、よくわからない中で維持と毎年の審査対応をしていました。

その間、本文や市販の解説書を読んでも規格の意味はよくわかりませんでした。ISOの考えを自社に当てはめる時に感じる、正しいとは感じるけど違和感は最後まで消えませんでした。


また、文書類(標準、記録など)はどのレベルまでどうすればいいのか。
検証や分析とは何なのか。
全く分かりませんでした。

本文や市販の解説書を見ると、ISOは「PDCA」の流れが基本であることくらいは分かるりました。しかしそれ以上具体的な理解は進みませんでした。

そんな中、「ISOの口語訳のサイト」は画期的で、よく参考にさせていただきました。しかしこのサイトを参考にした時でさえ、「P」「D」はまだしも、「C」である検証や分析の段階まで来ると、理解が止まってしまいました。
そんな状態が事務局を外れる少し前まで続きました。

その後になり、初めて「こういうことなのかな」という考えが出てきました。

それをまとめ、ISOについて理解の糸口を提供できたら。
そう考えて解説を考えてみたいと思いました。

もし読者の方の会社が近い将来ISOの認証取得が必要になりそうな場合、また、取りあえず認証取得はできたけど、いまいち理解ができない場合にお役に立てたらと思っています。
PDCAのそれぞれが何を意味しているかは知っている前提で書いています。)

これからISOの認証を取得しようとする会社があるなら、客先要請がある時以外はISOを取得する必要は無いと思います。客先要請ではなく、会社を良くしようと考えでISOの考えを導入するのはいい事だと思いますが、認証取得までは不要と考えます。
上記で述べた規格対比までで良いと思います。

 

6.この記事の条件(最後になってしまいましたが)


ISOは「認証取得」はどうにかなるものですが、取得後には運用しなければなりません。よくわからい中での運用なので「とりあえず運用」かと思います。この記事ではこの2つについて書きたいと思います。
私の事務局時代には、ISOを真の意味で会社に役立つ運用へは持っていけませんでしたので、真に会社のためになる運用について私は書けません。

 

(その2へ続けます。)